close

blog

新築なのに結露するのはなぜ|契約前の打ち合わせで確認したい5つのこと

2026/10/30

目次

新築の結露は、住み始める前に対策が決まっている

新築で結露が起きる三つの原因

契約前の打ち合わせで確認したい5つのこと

見落とされやすい結露のリスク

住み始めてから意識したいこと

まとめ

新しい家に引っ越した初めての冬、窓にびっしりと水滴がついて驚いた。

そんな声は決して珍しいものではありません。

せっかく建てたばかりなのに、どうして結露するのだろうと不安になる方は多いものです。

今回は、これから注文住宅を建てる方に向けて、新築でも結露が起きてしまう理由と、契約前の打ち合わせで確認しておきたいポイントを整理しました。

結露は、住み始めてから拭き取るものだと思われがちです。

けれども実際には、間取りや仕様を決める段階でほとんど結果が決まってしまいます。

完成後に手を入れられる範囲は限られているのです。

だからこそ、打ち合わせの席で何を聞いておくかが分かれ道になります。

専門用語もできるだけかみ砕いて説明していきますので、これからの打ち合わせにお役立てください。

新築の結露は、住み始める前に対策が決まっている

引き渡し後にできることは意外と少ない

結露の対策として思い浮かぶのは、こまめに換気する、除湿機を使う、窓を拭くといった方法ではないでしょうか。

どれも効果はありますが、根本的な解決にはなりません。

なぜなら、結露の起きやすさは建物そのものの性能と、設計上の空気の流れで決まるからです。

冷えやすい窓やすき間の多い壁は、住んでから交換しようとすると大がかりな工事が必要になります。

一方で、契約前であれば窓の仕様も断熱材の厚みも自由に選べます。

追加費用がかかるとしても、後からリフォームするより現実的な金額で済むことがほとんど。

つまり、打ち合わせの段階こそが最大のチャンスなのです。

私たちが性能の話を早い段階でお伝えしているのも、この順番を大切にしたいからにほかなりません。

高性能な家でも結露することがある

断熱性や気密性を高めれば結露しないと考えている方は多いかもしれません。

けれども実際には、性能の高い家でも結露が起きることはあります。

理由は、室内に発生する水蒸気の量にあります。

調理、入浴、洗濯物の室内干し、加湿器の使用。人の呼吸からも水蒸気は出ています。

湿度が高くなりすぎれば、少しの温度差でも水滴に変わってしまうわけです。

とくに気密性の高い家は、湿気が自然に抜けていきにくい面があります。

計画的な換気とセットで考えなければ、かえって湿気がこもることもあるでしょう。

性能を上げることは前提として大切ですが、それだけで安心してしまうのは危険だといえます。

断熱、気密、換気、そして暮らし方。この四つがそろって初めて、結露しにくい家になるのです。

新築で結露が起きる三つの原因

目に見える表面結露

窓ガラスやサッシ、北側の壁に水滴がつくのが表面結露です。

暖かく湿った空気が冷たい面に触れることで発生します。

放置するとカビが生え、ダニの温床になります。

カーテンや窓枠が傷むだけでなく、アレルギーの原因になることも指摘されています。

毎朝の拭き取りが家事の負担になるという声も多く聞かれます。

対策の中心は、家の中に冷たい面をつくらないこと。

窓の断熱性能を上げ、部屋の温度ムラを減らすことで、発生をかなり抑えられます。

見えないところで進む内部結露

より注意したいのが、壁の中や床下、天井裏で起こる内部結露です。

壁体内結露とも呼ばれます。

目に見えないため、気づいたときには構造材が傷んでいるという事態になりかねません。

断熱材が湿気を吸って性能が落ちたり、木材が腐ってしまったりすると、建物の寿命そのものに関わります。

耐震性が下がる恐れもあるため、軽視できない問題です。

内部結露を防ぐには、壁の中に湿気を入れない工夫と、入った湿気を外へ逃がす通気層の設計が欠かせません。

これは完成後には確認できない部分。

だからこそ、着工前に考え方を聞いておく価値があります。

暮らし方が生む水蒸気

三つ目は、住む人の生活そのものです。

冬に洗濯物を室内に干す、加湿器を強めに使い続ける、鍋料理の頻度が高いといった習慣は、室内の湿度を大きく押し上げます。

四人家族が一日に室内へ放出する水蒸気の量は、決して小さくありません。

この湿気をどこへ逃がすかを設計段階で考えておかないと、性能の高い家でも結露に悩むことになります。

部屋干しをする場所を最初から決めておき、その周辺の換気を強めておく。

こうした計画も立派な結露対策のひとつといえるでしょう。

契約前の打ち合わせで確認したい5つのこと

ここからが本題です。担当者との打ち合わせで、次の5つを確認しておくと安心につながります。

専門的な話に聞こえるかもしれませんが、質問の形で聞けば十分に伝わります。

・1 断熱性能を数値で聞いておく

家全体の断熱性能は、UA値という数字で表されます。
熱がどれだけ逃げやすいかを示すもので、小さいほど高性能です。
地域によって求められる水準が異なるため、この土地ではどのくらいを目指しているのかを聞いてみてください。
数値を即答できる会社であれば、性能に対する意識が高いと判断できます。

・2 気密性能を実測しているかを聞く

すき間の少なさを表すC値は、図面からは分かりません。
完成前に測定機を使って実測しなければ出てこない数字です。
全棟で測定しているのか、過去の平均値はどれくらいかを確認しましょう。
測定していない場合、施工のばらつきが把握できていない可能性があります。

・3 窓の仕様を部屋ごとに確認する

結露がもっとも起きやすいのは窓まわりです。
ガラスの構成とサッシの素材によって、表面温度は大きく変わります。
とくに樹脂を使ったサッシは熱を伝えにくく、結露を抑えやすい傾向にあります。
北側の部屋や水まわりなど、冷えやすい場所の窓がどうなっているかまで見ておきたいところ。
すべて同じ仕様とは限らないため、図面で確認するのがおすすめです。

・4 換気の方式と手入れの方法を聞く

換気は結露対策の要です。
給気と排気の両方を機械で行う方式と、排気のみを機械で行う方式があり、それぞれ特徴が異なります。
どちらが採用されているのか、フィルターの掃除はどの程度の頻度で必要かまで確認しておきましょう。
手入れが続けられなければ、せっかくの設備も機能しません。

・5 壁の中の結露対策を聞いておく

内部結露を防ぐために、どのような防湿の考え方をしているのか。
通気層は設けられているのか。
結露計算を行っているのか。
この三点を聞くだけでも、その会社の姿勢が見えてきます。
専門的すぎると感じたら、壁の中の湿気はどう逃がしていますかという聞き方でも構いません。

これらは、契約後に変更しようとすると費用も時間もかかる部分です。

プランが固まる前に話題にしておくことで、納得のいく選択ができるはずです。

見落とされやすい結露のリスク

新築一年目は結露が出やすい

意外と知られていないのが、建てたばかりの家は結露しやすいという事実です。

木材やコンクリートには、施工時の水分が残っています。

この水分が住み始めてから少しずつ放出されるため、一年目の冬は湿度が高めになりがちです。

二年目、三年目と過ぎるうちに落ち着くケースも多く見られます。

つまり、最初の冬に結露したからといって、必ずしも欠陥とは限りません。

ただし毎年繰り返すようであれば、別の要因を疑う必要があるでしょう。

入居後に気になる点が出てきたら、遠慮なくお知らせいただければと思います。

温暖な地域ほど油断できない夏型結露

結露は冬のものというイメージが強いのではないでしょうか。

実は夏にも起こります。

夏型結露とは、高温多湿の外気が壁の中に入り込み、冷房で冷えた室内側の面で水滴になる現象です。

冬とは逆の方向で起きるため、逆転結露とも呼ばれます。

冷房を長時間使う地域や、湿度の高い夏を迎える地域では、このリスクにも配慮が必要になってきます。

一般的な結露計算は冬を想定して行われることが多いため、夏の条件でも検討しているかどうかは、会社によって差が出る部分です。

温暖な地域だから結露とは無縁ということはありません。

むしろ、夏の湿気をどう扱うかという視点を持っておきたいところです。

間取りと家具が生む空気の死角

設計上は問題がなくても、住み方によって結露が起きることもあります。

空気が動かない場所ができてしまうのが原因です。

・北側に配置された収納

クローゼットや納戸を北側の外壁沿いに置くと、冷えやすく空気もこもりがちになります。
扉を閉め切ったままにしていると、内部でカビが発生することも。
扉にガラリを設けたり、定期的に開ける習慣をつくったりすると安心です。

・外壁にぴったり寄せた家具

背の高い家具を外壁側に隙間なく置くと、その裏側だけ温度が下がります。
数センチ離すだけでも空気が流れ、結露を防ぎやすくなるでしょう。

・使用頻度の低い部屋

来客用の和室や二階の個室など、暖房を入れない部屋は温度差が大きくなります。
ドアを少し開けておくだけでも、状況はかなり変わってきます。

家具の配置まで含めて設計段階で相談しておけば、こうした死角は減らせます。

図面ができた時点で、どこに何を置くかを一緒に検討していくと安心です。

住み始めてから意識したいこと

湿度は上げすぎないことが基本

冬の乾燥が気になると、つい加湿器を強めに使いたくなるものです。

ただし湿度を上げすぎると、結露のリスクは一気に高まります。

湿度計を置いて、数字を見ながら調整する習慣をつけてみてはいかがでしょうか。

体感だけで判断すると、思った以上に高くなっていることがあります。

洗濯物を室内に干す場合は、干す部屋を決めて換気を強めるのが効果的です。

浴室の乾燥機能を使う方法もあります。

家全体に湿気を広げない工夫を意識しておきたいところ。

換気は止めずに使い続ける

二十四時間換気は、運転音や冬の寒さを理由に止めてしまう方がいます。

けれども、これは結露対策としては避けたい行為です。

換気が止まれば湿気は室内にとどまり、壁の中へも入り込みやすくなります。

気密性の高い家ほど、この影響は大きくなるといえます。

寒さが気になる場合は、給気口の位置や熱交換のある方式を検討する方法があります。

運転を続けられる環境を、最初から整えておくことが大切になってくるでしょう。

フィルターの掃除も忘れずに。

目詰まりすると風量が落ち、換気が効かなくなってしまいます。

 

まとめ

新築でも結露が起きる理由と、打ち合わせで確認したいポイントを整理しました。

要点を振り返っておきます。

・1 結露対策は契約前にほぼ決まる

完成後に変えられる範囲は限られるため、仕様を決める段階が勝負どころです。

・2 性能を上げるだけでは足りない

断熱と気密に加え、換気と暮らし方まで含めて考える必要があります。

・3 見えない内部結露にこそ注意する

壁の中の湿気対策や通気層の考え方を、事前に聞いておきましょう。

・4 夏の結露リスクも視野に入れる

温暖な地域では、冷房時に起こる夏型結露への配慮が求められます。

・5 住んでからの使い方も影響する

湿度管理と換気の継続が、長く快適に暮らすための土台になります。

結露は、家の寿命にも住む人の健康にも関わる大切なテーマです。

条件が揃うと発生する結露は、完全に無くすことはできませんが、その確率を減らすことはできます。

難しく感じられるかもしれませんが、確認すべきことが分かっていれば、打ち合わせの場で迷うことは減っていきます。

私たちREALIZEでは、どんな小さな疑問でも、納得いただけるまで丁寧にご説明させていただきます。

窓を拭かずに済む朝が、毎年当たり前に続いていく。

そんな住まいを一緒に形にしていけたらうれしく思います。

お問い合わせ

CONTACT