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高性能住宅の基準ってなに?-断熱性能編-
2024/11/09
弊社もうたっている高性能住宅ですが、実は基準や定義がありません。
一般的に断熱性や気密性、耐震性、耐久性などの性能が揃っている住宅を指します。
では、断熱性や気密性、耐震性、耐久性について、それぞれの数値はどのくらいあれば高性能であると言えるのでしょうか。
今回は、断熱性能についてお伝えします。
断熱性能は、建物からの熱の逃げやすさ『外皮平均熱貫流率(UA値:ユーエーち)』と、建物への日射熱の入りやすさ
『冷房機の平均日射熱取得率(ηAC値:イータエーシーち)』から判断します。
これらの数値の意味が分かるようになると、数値を見ただけで断熱性能が高いかどうかわかりようになります。
ηAC値は、冷房時、どのくらい太陽の熱が家の中に入ってくるかを示します。ちなみに、断熱性能の場合は基準に入らないのですが、
暖房時どのくらい太陽の熱が家の中に入ってくるかという数値はηAH値と言います。
夏の暑い時は、あまり太陽の熱が入って来てほしくないので、ηAH値は低い方がいいということになります。
逆に、冬場は太陽の熱が入って欲しいので、ηAH値は高い方がいいということになります。
では、断熱性能を上げようと思うと、どこに気を付ければいいのでしょうか。
建物の中を快適な温度に保つには、外気をできるだけ家の中に取り込まないことが重要になってきます。
そのため、外気が入ってくる窓がポイントになってきます。
また、お家の形に関わってくる部分ですが、日射熱から守るため、庇や軒を出すこともポイントになります。
最後に、気づきにくい部分ですが、お家の壁の中や床の下、天井の上の断熱材の種類や性能も重要になってきます。
では、実際にお家を選ぶ判断の基準として数値で見える部分はどのように計算するのでしょうか。
外皮平均熱還流率(UA値)は、(屋根、天井、外壁、窓、床から逃げる熱)÷(外皮全体の面積)で計算します。
冷房機の平均日射熱取得率(ηAC値)は、(屋根、天井、外壁、窓から侵入する日射熱)÷(外皮全体の面積)で計算します。
日本の国土は南北に細長く、地域によって気候条件が大きく変わります。
そのため、冬雪が積もる地域もあれば年中あたたかい地域もあるため、
全国を8つの地域にわけて、地域ごとにUA値とηAC値の等級の基準値を定めています。
弊社がある大阪府は、場所によって、5地域から7地域に該当します。
5地域:豊能町、能勢町
6地域:大阪市、堺市、岸和田市、豊中市、池田市、吹田市、泉大津市、高槻市、貝塚市、守口市、枚方市、茨木市
八尾市、泉佐野市、富田林市、寝屋川市、河内長野市、松原市、大東市、和泉市、箕面市、柏原市、羽曳野市、門真市
摂津市、高石市、藤井寺市、東大阪市、泉南市、四條畷市、交野市、大阪狭山市、阪南市、島本町、忠岡町、熊取町
田尻町、太子町、河南町、千早赤阪村
7地域:岬町
UA値とηAC値それぞれについて地域区分に応じた等級で評価し、いずれか低いほうの等級を表示します。
この等級は、国土交通省が定めたものなので、国の基準となります。
例えばUA値の等級が5、ηAC値の等級が4の場合、性能表示ラベルで表示するレベルは4になります。4で省エネ基準を
5以上で誘導基準を達成します。
弊社では、UA値0.48以上、ηAC値2以下で施工させて頂いているため、UA値の等級が5以上に対応、ηAC値の等級が7のため
性能表示ラベルとしてはレベル5となり、省エネ基準を超える誘導基準を達成しているということになります。
今回は、高性能住宅の要素の1つである断熱性能について、国土交通省のサイトを元にお話させて頂きました。
イラストもこちらより拝借しております。
https://www.mlit.go.jp/shoene-label/insulation.html
次回、気密性能についてお話をさせて頂きます。
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