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地味だけど超重要!気密性能「C値0.3以下」が叶える究極の心地よさ
2025/12/24

気密性能(C値)について調べていると、「国の基準はどうなの?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。
実は、ここには日本の家づくりの意外な歴史があります。
1999年(平成11年)に制定された「次世代省エネ基準」では、地域ごとにC値の基準が設けられていました。
北海道などの寒冷地: 2.0㎠/㎡以下
大阪などの一般地域: 5.0㎠/㎡ 以下
当時の基準では、大阪周辺であれば「5.0」をクリアしていれば「気密性が高い家」と認められていたのです。
驚くべきことに、2013年(平成25年)の改正以降、このC値の数値目標は国の基準から削除されてしまいました。 現在の日本の省エネ基準は、主に「断熱性能(UA値)」に偏っており、気密性能については明確な義務がありません。
その理由は諸説ありますが、「施工の丁寧さに左右される数値なので、全ての住宅会社に義務付けるのが難しい」といった背景があると言われています。
一方で、海外の住宅先進国に目を向けると、気密性能は「努力目標」ではなく、家を建てる際の「絶対的な義務」として厳格に管理されています。
ドイツ(パッシブハウス基準):0.6以下 世界で最も厳しいとされるドイツのパッシブハウスでは、C値換算で0.6相当をクリアしなければ認定されません。気密が悪いと壁の中で結露が起き、家が腐ることを科学的に証明しているため、この数値は「譲れない一線」なのです。
カナダ(R-2000基準):0.9前後 極寒の地カナダでは、隙間風は即「命に関わる寒さ」に直結します。1980年代から1.0を切る厳しい基準を設け、施工精度を数値で証明することが当たり前となっています。
アメリカ・欧州諸国:1.0〜2.0以下 多くの先進国で「気密測定」が建築規則に組み込まれており、これに合格しなければ引き渡しができない地域も増えています。

世界基準で見れば「C値1.0」は高性能ではなく、長く住むための「最低限のマナー」です。
日本の公的基準が止まっている今、私たちはあえて世界基準をも上回る「C値0.3以下」を自社基準として掲げています。
なぜそこまで突き詰めるのか。それはお客様に「REALIZEで家を建てて、本当に良かった」と思っていただきたいからです。
C値(相当隙間面積)とは、家全体にどれくらいの「隙間」があるかを示す数値です。
一般的な住宅: 5.0程度(家全体で、A3用紙の大きさの穴が開いている状態)
REALIZEの標準: 0.3以下(家全体で、ハガキ1枚分より小さい穴しかない状態)
国の旧基準と比較しても、約16倍もの精度を追求していることになります。世界最高峰の基準をも上回る「C値0.3以下」延床面積100㎡(約30坪)の家で、家中の隙間をかき集めてもハガキ1枚分以下。これが、私たちがお客様にお約束している精度です。
私たちは、この数値を机上の計算で終わらせません。全棟で気密検査を実施し、実際に0.3以下であることを確認してからお引き渡しをしています。
REALIZEが標準採用している換気システム「澄家」。隙間が多い家だと、せっかくの換気システムも隙間風に邪魔されて計画通りに空気が回りません。
C値0.3という高い精度があって初めて、家中どこでも綺麗な空気が保たれます。
隙間がないということは、魔法瓶のような状態。一度温めた(冷やした)空気を逃がさないため、最小限のエアコン稼働で夏涼しく、
冬暖かい暮らしが実現します。これが将来の光熱費削減に直結します。
隙間から入り込んだ湿った空気が壁の中で冷やされると「壁内結露」が起こり、柱を腐らせる原因になります。気密を高めることは、ご家族の大切な資産を長く守ることでもあるのです。
実は、C値は価格が高くて性能の良い材料を買ってくれば出る数字ではありません。
わずかな隙間を気密テープで埋める丁寧さ。
配管の周りをコンセント一つひとつまでコーキングする執念。
これは、現場の職人さんたちの丁寧な手仕事と、それを管理する監督の目があって初めて達成できる「技術の証」です。私たちは、目に見えない部分にこそ、プロとしてのプライドを込めています。
どれだけ素敵なインテリアを選んでも、冬に足元がスースーする家では心から寛げません。REALIZEの家づくりは、まずこの「隙間をなくす」という土台の精度を極めることから始まります。
地味な数字かもしれませんが、この「C値0.3以下」という数字こそが、あなたの家族を一生守り続ける魔法の数字なのです。

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